「しっけてる」という言葉を聞いたことはありますか?
お煎餅やお菓子が湿気でしなしなになった時に使う言葉ですが、実は地域によって言い方が違うんです!
関東出身の私は、「しけってる」というので、どっちが正しいのか関西人の旦那と議論に…。
関西弁なのか、標準語なのか、そして正しい意味や使い方について詳しく解説します。
「しっけてる」とは?基本的な意味
「しっけてる」は、湿気によって食べ物がしなしなになった状態を表す言葉です。
特にお煎餅、海苔、クッキーなどの乾燥した食品が、空気中の水分を吸収してパリパリ感を失った時に使われます。
基本的な使い方
- 「このお煎餅、しっけてるわ〜」
- 「海苔がしっけてて美味しくない」
- 「クッキーがしっけてしまった」
「しっけてる」は関西弁?地域による違い
実は「しっけてる」という表現には地域差があります。全国的には以下のような言い方の違いがあります。
地域別の表現
関西地方
- 「しっけてる」が主流
- 関西地方は しっけてる という事らしい
関東地方
- 「しけってる」が一般的
- 関東地方は、しけってる が多いらしく
その他の地方
- 「しけてる」
- 「しめってる」
- 「湿気る(しける)」
なぜ地域差があるの?
湿気があるからしっけてるんちゃうんかぁー??という関西の人の感覚に対して、
湿気る(しける)から、しけってるなんじゃないの??という関東の人の感覚があり、それぞれの地域で自然に発達した表現と考えられます。
関西弁の「しける」の別の意味

面白いことに、関西弁では「しける」に全く違う意味もあります。
「面白くない」「つまらない」という意味
「しける」は、場の空気が盛り上がりに欠けることで俗に言うしらけることを関西では「しける」と呼びます
使用例
- 「その話、しけるわ〜」(つまらない話だなあ)
- 「この映画しけてる」(面白くない)
- 会話が盛り上がっとる時に場違いな発言(空気を読めな一言)を言う人に対して「白けるわ~
語源について
何故、「しける」というかですが、これはしょうもないこと自体を湿気ている=重苦しい話と関西では解釈し、「しける」は関西においては重苦しい話で面白くないことを意味するのです
湿気た食べ物が重くてぺしゃんこになることから、場の雰囲気が重苦しくなることを「しける」と表現するようになったと考えられています。
「しっけてる」の正しい使い方
食べ物が湿気た場合
○ 「このお煎餅、しっけてるから新しいの開けよう」
○ 「海苔がしっけてしまったので、軽く炙って食べよう」
○ 「クッキーがしっけてるけど、まだ食べられる」
場の雰囲気について(関西弁)
○ 「その話、しけるからやめとき」
○ 「みんなしけた顔してるな」
○ 「せっかく盛り上がってたのにしけてもうた」
他の地域の人との会話で注意すること
地域によって表現が違うため、以下の点に注意しましょう。
相手の出身地を意識する
- 関東出身の人には「しけってる」の方が通じやすい
- 関西弁に馴染みのない人には「湿気てる」と言い換える
- 「つまらない」という意味の「しける」は関西弁特有なので説明が必要
誤解を避けるために
食べ物の湿気について話す時と、場の雰囲気について話す時では、文脈を明確にすることが大切です。
まとめ
「しっけてる」は主に関西地方で使われる表現で、食べ物が湿気でしなしなになった状態を表します。一方、関東では「しけってる」という表現が一般的です。
また、関西弁では「しける」に「面白くない」「つまらない」という意味もあり、これは湿気た食べ物のように重苦しい状態から来ていると考えられています。
日本の豊かな方言文化の一例として、このような地域差を楽しみながら、相手の出身地に合わせてコミュニケーションを取ることが大切ですね。